【アウトドアウエア】ボード・スキーウエアやトレッキングウエアのお手入れ【撥水洗濯】
2019/12/17 追記
私は頻繁に釣りに行っていた時期は年に2回、今では年に1回冬の時期にウエアのお手入れをするようにしています。どんなに高額で高性能な透湿防水ウエアでも使っているうちに性能は落ちてきてしまい、撥水効果が無くなるばかりか、透湿性能まで衰えてしまいます。
これからウィンタースポーツシーズンでボードやスキーを楽しむ人にも参考になると思うので、お手入れ方法を紹介します。
ボードウェアやアウトドアウェアを洗濯しないとどうなるのか?
ウエアの構造はメーカーやどこの透湿防水レイヤを採用するのか?で微妙に変わってくるので、ザックリとした説明になりますが
外側←表皮-透湿防水レイヤ-裏地(ボード、スキーウエアの場合+防寒レイヤ)→内側
となっています。ほとんどの場合、表皮の表面に撥水加工を施してあるんですが、使用していくうちに擦れや汚れ、経年で撥水加工が弱くなっていってしまいます。撥水が無くとも透湿防水レイヤが機能していれば耐水性には問題はないんですが、撥水加工には汚れを流しやすくする効果も備わっており、実はこの汚れを流しやすくする効果の方が重要だったりします。
撥水加工が弱まり、汚れが表皮に留まると擦れなどによって、表皮を痛めます。表皮にダメージがあると肝心な透湿防水レイヤにまで影響が出てきてしまう。
防寒レイヤが無いアウトドア用ハードシェルジャケットの場合だと、外側からのダメージにプラスして人間の皮脂や汗といった内側からのダメージも蓄積していくので、洗濯しないといずれは透湿防水ウエアとして機能しなくなるんです。
ゴアテックスを洗濯してみよう
まずはじめに、この洗濯方法は私のオリジナルです。他の洗濯方法を説明しているサイトさんと違う工程があるかもしれません。かれこれ10年以上この方法で洗濯してきて大きな問題は感じられないので大丈夫だとは思いますが、実践される人は自己責任でお願いします。
ゴアテックスと表していますが、イーベント、オムニテックでも大丈夫でした。ついでに、透湿防水ジャケットでは無いですが、クラシカルな60/40クロスもこの方法で洗ってます。たぶん、大概の透湿防水ウエアはこの洗濯方法でいけるんじゃないかと思います。
ウエアを洗濯する前の準備
- 洗濯は時間に余裕のある日に行うのがおすすめです。
- 専用の洗剤を準備しておく。私がいつも使っているのはニクワックスの洗剤です。
-
ひどい泥汚れなどは濡れ雑巾で軽く拭き、ある程度汚れを落としておく(洗濯機の保護のため)
- ウエアの洗濯タグの確認(洗濯NGな場合は断念しましょう)
- 各所のファスナーは完全に閉め、フード格納式の場合はフードを出しておく。
- 洗濯の儀式の前に身を清めるために、風呂に入る。
ゴアテックスの洗い方
- お風呂の残り湯で予洗いをする。温かい湯で予洗いすることで皮脂汚れが落としやすくなります。この段階は予洗いなので洗剤は不要です。たっぷりの湯とオシャレ着モードで水流で洗う感じです。ちなみに私は洗濯ネットは使用しません。
- 汚れ具合や洗う量にもよりますが、少量で汚れが少ないなら5~10分位。大量に洗う場合や汚れが多い場合は10~15分位、洗濯機で洗います。
- 洗濯機で洗い終わったら、バスタブに移動します。洗濯量が少ない人は大きなバケツやタライでもOKです。そこに新鮮な水または湯をひたひたになる位いれて、ニクワックスの緑のヤツを容量に従って入れます。
- 襟、袖、裾など汚れやすい部分を揉み洗いします。あまりゴリゴリと擦りつける様に洗うと生地が傷みますので、揉み洗い程度で十分です。汚れやすい部分の洗いを終えたら全体を気の済むまで足で踏み踏みするなり、手で揉み揉みします。
- ざっくりすすぐ。予洗いもしているので、いつまで経っても汚いすすぎ水が出てくるという事は無いはずです。大体でOKです。
- 新鮮な水または湯とニクワックスの青のヤツを容量に従って入れます。これとウエアをよく馴染ませるように、揉みこんですすぎます。ここで洗剤が完全に残存しないようによくすすぎます。
- ボードウェアやスキーウェアの場合は、洗濯機に戻して脱水します。保温レイヤが無いアウトドアウェアの場合は脱水しなくてもOKです。
- ここから先は、気分によっていろんなパターンがあるんですが、
撥水スプレーで再度コートして、そのまま自然乾燥させるパターン。撥水スプレーで再度コートして、乾燥機にかけるパターン。撥水スプレーをせずに自然乾燥させるパターン。撥水スプレーをせずに乾燥機にかけるパターン。洗濯タグ表示やお好みに合わせてどうぞ。
ちなみに(私の主観による)防水性能的には
- 撥水スプレー+乾燥機
- 撥水スプレー+自然乾燥(3と大差はない)
- 乾燥機のみ(2に僅差)
- 自然乾燥のみ
の順で耐久性が増すように感じます。問題が無ければ、乾燥機を使用したほうが良いと思います。ニクワックス以外の洗剤を使う場合は、ほとんど乾燥機またはアイロンがけが必要です。
クリーニングに出すのと、自分で手入れするの・・・どっちがいい?
ボードウエア、スキーウエアやゴアテックスウエアってクリーニングに出すと特殊加工費が掛かって、結構高額になります。上下セットを複数着クリーニングに出すと5,000円超えなんて当たり前です。
私も昔はクリーニングに出したことがあったんですが、町のクリーニング屋さんレベルでは自分で手入れしたものと撥水耐久性は大差ありません。自分の手間をかける分、安く上がる(特に洗剤を大容量のものを購入すれば)ので今では100%自分でメンテナンスしています。
最高に仕上げるには、ゴアテックスのクリーニングを専門としているクリーニング屋さんにお願いすることなんでしょうが、私の身近には無いので今後も自分でお手入れしていこうと考えています。 st250grasstracker.hateblo.jp
ちょっとお得な情報
撥水スプレーって高いですよね。気持ち程度ですが、撥水スプレーを節約し、最高パフォーマンスを発揮させる方法を紹介します。
ボードウエア、スキーウエアだけじゃなく、バッグや傘にも流用できる方法です。
まず撥水スプレーを吹きかけるポイントなんですが、撥水がきれているところだけまたは撥水が長持ちしないところだけ(ジャケットで例えると肩部分など)で十分です。全体に満遍なくたくさん吹きかけたところで意味はありません。
撥水スプレーの撥水効果のある成分はフッ素樹脂です。よくフライパンのコーティングに使われている、あのフッ素と同じです。フッ素樹脂を粒子状にして拭きかけて撥水コートするんですが、ただスプレーをしただけだとコートされた表面が凸凹のままで撥水力が弱い。そこで凸凹な表面をアイロンの熱で均一に整えてあげるんです。均一にフッ素樹脂が並んだ状態が撥水の最高パフォーマンスです。撥水が悪くなる要因として、フッ素粒子の並びが悪くなっただけということもあるので、そんな時はアイロン掛けするだけ(撥水スプレー無し)で撥水効果が戻ることもあるので試してみてください。
でも当て布をするなどして、アイロンの温度管理には注意してください。
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